アドバイザー

晩御飯の時に長男が『今日友達がアドバイスしてくれたんだけど』と切り出したのでいったい何の話かと思ったら髪型及び服のアドバイスだという。

去年の暮れまで息子達の散髪は夫が担当していた。伸びてくるたびにコードレスのバリカンで適当に刈り込んであったのである。短いときはいいのだけれどやはりちょっと伸びてくるとぼさぼさして見える。前髪を長く、横は短く、といった芸当もできない。で、それでも二人ともあまり気にすることもなく過ごしていたのだが去年の秋ごろから夫が急に心配しだした。『面接受けに行くのにあの髪型ではあんまりだ。おまけに僕の散髪では梳かそうがジェルをつけようが格好がつけようがない。この際やはりどうするのか手本を示そうにも僕にはもう髪の毛がない。』というわけで友人の子供が行く床屋を教えてもらって初めての時はその子と一緒に散髪してもらってきたのだ。

クラスメイトのアドバイスは『前髪を長めに横は短めというのが東洋人には無難に似合う』『シャワーを浴びるのが夜なら、シャワーを浴びた後に髪の毛をドライヤーで乾かして乾かしながら流したい方向に向かって梳かしておく』親兄弟に言われてもちっとも耳に入っていなかった事もお友達から言われるとちゃんと入るらしい。思わず『その人、人種は?』と聞いたら華僑だという。ちなみに彼は散髪はいまだに両親にしてもらっていて、髪も両親にやり方を教えてもらって今は自分でやっているのだそうだ。いったい何色なの?と聞いたら『今は青。赤毛の時もあったし白っぽいくらいの金髪にしてた時もあったよ。』そりゃまたおしゃれな。

『靴もね、スニーカー履けばって言われた。』『それからね、複数の友達がもっとジーパン穿けば? って』18歳になってまだそういう会話をしているのかと内心可笑しかったのだが本人はいたって真面目で『僕のいつも履いている靴、登山靴みたいだって言われてさぁ』という。そりゃそうだ。あれはハイキングブーツだもの。さて、ジーパンは自由が拘束される感じがして嫌いだという長男がこれからジーパンをはくようになるや否や。どうだろう。

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# by tokyolaksa | 2018-03-21 07:34 | 日記

向上心というもの

自分には向上心が欠けているのではないかと思うことがままある。どこまでが怠けごごろで、どこまでが未知への挑戦を恐れているのか。

今更そんなことを考え始めたのは自分の仕事にも役に立つ経理の勉強をしようかどうしようかさんざん迷いつつ決断をほったらかしにしてしたまま何年か経ってしまったことに気づいたから。水は低い方に流れるのだし、重力には逆らえないのだけど、それでも何かを習得する努力をやめてはいけないのではないか。自分の中に潜在する能力があるのなら、やはりそれを磨く努力をするべきであろう。その存在が『たぶん』であっても努力してみる価値はあるはず。

職場でちょっと相談したら事務局長さんも校長先生も大層喜んでサポートしてくれるという。夫をみても、職場で辺りを見回しても、いくつになっても自分を磨いている人は少なくない。でも今回検討中のお免状は試験が少なくとも4回もあると思うと空恐ろしいと言ったら事務局長に笑われてしまった。そう。本当はちょっと怖いのだ。途中でうっちゃらかさずにきちんと終わりまでできるのかどうか。

迷う気持ちの後押しをしたのは子供との会話。『大事なのは結果だけじゃなくてどれだけ努力したか、でしょう。総合点が低くても一生懸命努力した末なら大したものだと思うし、逆にどんなにいい成績でもできるからと高を括ってろくすっぽ勉強しないで済ませたのではいくら成績が良くても宝の持ち腐れ。』言ってから考えた。こういう態度は学校にいるときだけでなくて後々まで続くのだ。で、とりあえずどんな仕事だろうと仕事があるのだからと何の努力しなかったら私も『宝の持ち腐れ』の同罪か。いくつになってもたゆまぬ努力を積み重ねていく人になってほしかったら、親の方も態度で示さねば。50の手習いともいうし。というわけでいよいよ腹を括って申し込もうと思う。

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# by tokyolaksa | 2018-03-13 07:34 | 日記

大学見学記

長男は18才、『受験生』である。大学に進学したい本人にあれこれ調べてもらうのが一番ではあるものの、そこはまだちょっと未熟な18才、全部ひとりで、というのは難しそうだし見ていても歯がゆい。手を出しすぎないように、さりとてほったらかさないように、このバランスが難しい。

昨年夏からぽつりぽつりと大学の見学に行きはじめ、5つの大学に願書も出したけれどまだ見学に行っていなかった大学がいくつかあった。今年になってからそのうちの2校の見学に家族そろって行ってきた。方や『赤レンガ大学』と称される由緒正しきニューキャッスル大学。自宅から大学までの所要時間自動車で3時間弱。此方比較的新設のランカスター大学(1964年創立)自宅からは自動車で1時間ちょっと。どちらもコンピューターサイエンスの学部である。

あくまでも親の印象ではあるけれど教授陣の熱意が感じられたのはランカスター大学の方だった。キャンパスはしょぼくれた感じが否めなかったし、案内をしてくれたブルガリア人の学生は案内の仕方はどうにも下手だったけれどお目当ての学部の生徒はみんな感じがよかった。のみならず、先生方の話がとりつきやすく、この方たちの授業はこんな感じかな、と想像もしやすく、わが長男にはこういう学校のほうが向いているのかもしれない、というのが正直な感想。卒業後の就職率などもなかなか立派である。夫曰くに有名な大学の教授陣はあれこれと忙しい人が多く、講義は大学院生任せというところが少なくない。またいわゆるオックスブリッジやそれに並ぶような有名校は秀才が多いのでほったらかしておいてもおのずと勉強や研究を進める学生が多いのを幸いあまり手をかけないため、学生には不評なところもあると聞く。ランカスター大学のようなところはもっと面倒見がよいのではないか。

ランカスター大学は世界ランキングではなかなか出てこないがイギリス国内では実は案外上位に食い込んでいる大学だというのは長男が大学を探し始めて初めて知った。生徒からの好感度も高い大学である。また、イギリスの大学には珍しく一年目に自分の専門外の教科を2コマ取ることができる、というのも魅力的だ。私が入学するわけではないけれど。

せっかくの土曜日がまた潰れたと不満たらたらの次男。でもそれなりに得るものがあったのではないかと思う。ランカスター大学を案内してくれた学部生の中には有名大学に進学できたのにこの大学をあえて選んだ人がいたのに衝撃を受けていた。彼が大学進学を考えるまではまだ何年かあるけれど、その頃に何か芽を出すものがあるかもしれない。

来週面接がもう一つあって、そのあと第一志望と予備の二校に絞るのだが、さてどうなるやら。

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# by tokyolaksa | 2018-03-11 07:32 | 日記

想い出はかくのごとく

長男が家から離れて暮らし始める可能性が大きい9月まであと半年。というわけで何かにつけて『今のうちにみんなで一緒に』と夫が言う。

何年振りかの寒波に伴う降雪が続いた後の土曜日、『雪の残っていそうなところに散歩に行こう。』発作的にしかこういうことをしない我が家、息子たちは不満たらたらだ。宿題があるのに、とか、何故わざわざそんな、とか。方やどうせなら雪がたっぷり降った片道1時間半の丘陵地帯へ、と主張する夫。そこはちょっと遠すぎ、と調整役の私。結局ちょっと郊外の古いお屋敷とその敷地まで行ってみようとなる。行ってみれば自宅の庭よりさらに雪は溶けてはいたが、二人の息子はぶつくさ言いながらも寒風吹きすさぶ中とりとめない話をしながらのぶらぶら歩きに付き合ってくれた。犬の散歩をさせている人がたくさんいて、犬飼えない?という話になる。そうそう、小さいころ段ボールで作った犬を家の中で散歩させたっけ。歩いた後はパブランチ。帰宅して、前庭に残っている雪を次男とぶつけ合う。『お母さん、なぜそんなに外せるの?』と笑われるがこんなことに付き合ってもらえるのも、もうそうそうないかもという気持ちが胸をよぎる。

同じような理由で本日の日曜日はラグビー部の応援に行ってきた。息子の学年のラグビー部、一軍は今年はラグビー部始まって以来の快挙で、U15 というグループが全国大会の準決勝に進出、というのである。それで学校が応援に行きたい生徒と父母のためにバスを出すというのだ。次男がラグビー部に入って今年で二年目。でも私は試合の応援には1回っきり行っていない。何しろ息子の出る二軍の試合でさえ恐ろしくて見ちゃいられないのだ。息子の方もルールのさっぱりわかっていない親には来てもらってもしょうがないと思っているらしく、試合のたびに来てくれるなと釘を刺されていた。でも今回ばかりはみんなで行こうよと夫がしつこい。めったにない機会なことは確かだと私も重い腰を上げた。次男にはいつも来ないのにどうして今回わざわざ?と文句を言われ、バスでも試合の会場でも絶対一緒に座らないからね、と念をおされ、それでも夫と私、次男の三人、同じバスで片道4時間弱ゆられて試合を見てきた。相手は強豪校。前半、押されに押され後半の始まりは3対14。それがさらに3‐21まで引き離されてしまったのだからもうこれはあとどれだけ点差が縮められるのかハラハラドキドキしていたら、なんと最後の最後まで粘って最終的には22‐21で勝ってしまったのである。試合観戦も往復のバスも席はまるっきり別々。でもなんとなく、何かが違う。あんな風に言われても試合の観戦、もっと行けばよかったかなという思いが胸をよぎる。ちなみに長男は今日は自宅で水曜日にある面接の準備をしていた。

段ボールの犬やシリアルの箱で作ったハムスターを懐かしく思い出すように、昨日の事や今日の事もいつか思い返すに違いあるまい。



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# by tokyolaksa | 2018-03-05 07:15 | 日記

スペイン語で一杯

あれこれとやらなければならい事はあれど、現在私の頭の中はスペイン語の曲がこだましている。

土曜日に行った友人宅では息子さんの一人が熱心にトランペットを練習中だった。夏のコンサートのためのオーディションに向けて練習しているのだという。耳を傾ければ何と懐かしい、Besame Muchoではないか。好きだったのにスペイン語だし、と敬遠して歌詞を覚える努力をしなかった曲である。ずっと聞いていなかったのにそれでも旋律を覚えている。

どんな曲も何度も聞くフレーズのところしか覚えないものだという話になったのだけれど、そうだやっぱり歌えるように覚えようと思い立った。スペイン語を学習したのは30年ほど前の事。あの頃、カリフォルニアの大学で夏期学期を使って受けた中級のクラスはお情けで通してもらったとしか思えないほど成績は悪かった。試験前の補習授業には落ちこぼれている生徒が集まった。先生がおやつのポップコーンを手に取って、これを何というか知っているか、と聞いたのを妙にはっきり覚えている。小鳥みたいに見えるからlos pajarosというのだ。覚えておけ。いったいあれが試験に出たのかどうかはよく覚えていないけれど、先生のため息は記憶に残っている。私の勤める小学校に、先週からスペイン語圏の子供が来ているけれどスペイン語を学習した事があるとは口幅ったくてとても言えない。英語の全くできない彼女は誰かれなくスペイン語で話しかけているけれど何を言っているのやら悲しいかなほとんどわからない。でも努力してみるのは悪い事じゃなかろうと歌詞を探した。幸いなるかな、かなり短いものの繰り返し。いったいこりゃどういう意味だろうと思いながらもとにかく書き写すところから始めた。

読書百遍義自ずから見る、というのとはちょっと違うけれど繰り返し繰り返し音読したり、曲を聞き直したり、口ずさんでみたりしているうちになんとなく文の『骨格』、文型が見えてくる。オンライン辞書でちょこまか意味の確認をしてちょいちょい歌ってみる。こんな風に努力して歌を覚えるなんていったい何年、いや何十年ぶりの事か。楽しい。


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# by tokyolaksa | 2018-01-27 04:54 | 日記